『ベルカ、吠えないのか?』 古川 日出男 (著) 文春文庫
あらすじ
キスカ島に残された四等の軍用犬。彼らを始祖として交配と混血を繰り返し、繁殖した無数のイヌたちが、国境も海峡も思想も越境し、戦争の世紀=20世紀を駆け抜ける。
1943〜1991年の48年間、イヌたちがどのような状況の中で交わり、死に、そして生きてきたかを、イヌに語りかけ、質するような、そしてスピーディーな文体で綴ります。人間の友として、武器として過酷な運命に飲み込まれるイヌたちは、極限まで神経を研ぎ澄まし、別の生き物に進化を遂げているかのようです。
まとめ
東西冷戦、民族紛争、麻薬組織など世界情勢も絡み、イヌたちの動きに目が離せません。イヌによる人間界への革命。それが確かな説得力を持って訴えかけてくる物語です。
<こんな人におすすめ>
イヌを主人公とした壮大な20世紀の物語を読んでみたい
あっと驚くような衝撃的な話を読みたい
イヌが世の中の動きとどう絡むのか興味がある
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