夏休みは家で過ごす時間が多くなりそうな予感…?体は室内でも、頭の中は自由にあちこちに行けるのが読書の良いところ。そんなおうち時間を豊かなものにしてくれる、夏に読みたいおすすめの10冊【後編】です。
夏に読みたい!おすすめの10冊【前編】はこちら
運動不足で体重増加、何となく不調なあなたに
『最高の体調 ACTIVE HEALTH』 鈴木拓(著)
リモートワークにリモート飲み会。家にいる時間が多くなり、つい食べすぎ飲み過ぎて、おまけに運動不足…。たまに外に出ると気温が高くてふらふらに…。
なんて方もいらっしゃるのでは。コロナ禍で崩れた体調を取り戻したい!
こちらは科学的に証明された健康法の数々を紹介しています。疲労・肥満・不眠・不安・病気・老化などの問題について、最新のエビデンスに基づき、心身面ともに健やかな状態に整える方法を解説。
最高の体調で夏を楽しみ、秋を迎えましょう。
日本人の「戦争」を考える
『それでも日本人は「戦争」を選んだ』 加藤陽子(著)
終戦記念日である8月15日は、戦争について思考を巡らす良い機会です。戦争未経験者がほとんどを占める現代において、戦争を知るために適した本がこちらです。
明治以来、日本が戦った四つの対外戦争について、各国間でのやりとりやその経緯、そして当時の国民の反応などを、著者の主観等を交えず、その事実を記載しています。
中高生に向けた講義という形で編集されたこの一冊は、非常に読みやすく、教科書では教えてくれない「戦争」を読者に伝え、考えさせてくれます。
カフェで旅行気分を味わおう
『ときどき旅に出るカフェ』 近藤史恵(著)
気軽に旅に出かけられない昨今、本の中で旅行気分を楽しむのもいいですね。
こちらは店主が旅行先で気になったメニューを店で提供してくれるカフェの物語です。イチゴのスープやロシア風チーズケーキなど、目にも舌にも嬉しいメニューが並びます。
独身OLの瑛子は、かつての同僚・円が一人でやっているこの店が気に入り、常連となります。しかし、問題を抱えた客がやってきて…。
女の自由は、責任と孤独が伴うもの。そんな決意が緩やかに伝わるような、味わいのある物語です。
神様たちの遊び場はダイナミックで美しい
『神様たちの遊ぶ庭』 宮下奈都(著)
真夏でも北海道は涼しそうですね。夏でもストーブを焚くような気温の低い時もあるという北海道のトムラウシに、家族で移住した作家の宮下奈都さん。
ここで過ごした一年間の暮らしぶりを描いたエッセイです。ハンパない寒さに震え、動物の歓迎を受け、大人が全力で子供と遊ぶ集落。
静かな文章を描くイメージの宮下さんがこんなにもユーモアに溢れ、躍動感のある文章を描かれるのか、と新鮮な驚きも。
てんやわんやながらも楽しいトムラウシの生活に笑い、人の暖かさにじんわりとし、ダイナミックな自然の美しさに感動するエッセイです。
未知なるものとの出会いにワクワク
『旅行者の朝食』 米原万理(著)
旅先での食事にわくわくドキドキしたい!そんな願いを叶えてくれるのがこちら。
ロシア語の通訳、書評家として活躍された米原万里さんの食にまつわるエッセイです。世界各国の変わった食べ物や、料理について感じることなど、ウイットの効いたキレの良い文章で綴ります。
インターネットで調べれば、ほとんどのことが調べられる現代ですが、米原さんが綴る文章からはその謎の何かを「知りたい」という熱意や想像力がビシビシと伝わってきます。
知識と教養、語学力で食欲を満たしていく米原さんの筆力で、異国の空気を味わえる一冊です。
まとめ
いかがでしたか?この夏、手にしたい1冊は見つかりましたでしょうか。
セミの鳴き声を聞きながら、アイスコーヒー片手に本の中の世界をのんびりと楽しむのもいいですね。お気に入りの椅子やクッションを用意して、登場人物に共感したり、反発したり、ひやりと冷たいものを感じたり、熱くなったり。
外は暑いけれど、開いたページは私たちをいろんな場所へ連れて行ってくれて、新しい世界や視点を与えてくれるのです。
こんな椅子があれば長時間の読書もストレスなく楽しめそうですね。外にも持ち出せて折りたためる便利なタイプ。
知らぬうちに姿勢が悪くなってしまう方、座椅子派にはこちらがおすすめです。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。
コメント