のこ
こちらは『あきない世傳 金と銀』
シリーズの第七巻よ。
ぬこ
おっ いよいよ幸は
江戸で店をはじめるんだな。
勝手の違う場所でどうやって
売るんだろう?
のこ
お竹と一緒に帯の結び方教室を
はじめるの。直接売り上げには
つながらなくても、お店のファンは
しっかりと生まれているのよね。
ぬこ
さすが幸!
でも最終的には売り上げに
つなげたいよなあ。
『あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇』
高田 郁 (著) 時代小説文庫
あらすじ
大坂天満の呉服商「五十鈴屋」の七代目店主となった幸は、江戸に念願の店を出した。
考え方や好みが異なる江戸で、どのように売っていくのか。
奉公人たちとともに血を絞る幸の奮闘を描く。
小頭役のお竹とともに、帯の結び方教室をはじめた幸。
結びやすくときやすい結び方、しっかりとしてほどけにくい結び方など、女性の身分や仕事によっても要望が異なります。
直接売り上げにつながらずとも、町の女たちの間で店の評判があがっていきます。
そして役者のための稽古着、人々が求める新しい小紋の染物など、これまでの常識を破るような新しい課題に、幸はひるむことなく果敢に挑戦していきます。
まとめ
身近なものをよく観察する「蟻の眼」と、大きな時代の流れを読み解く「鶚(みさご)の眼」。
二つの視点を胸に、日々の中から商品のヒントを得て、買う人に喜んでもらえる品を開発していく幸の情熱と手腕にワクワクする物語です。
<こんな人におすすめ>
慣れぬ土地で商売のアイデアを出していく物語を読みたい
商売を盛り立てていく女性の話を読みたい
高田 郁のファン
リンク
ぬこ
ただ売るのではなく、買った人の
幸せにつながることを考えているのが
幸のすごいところだよな!
のこ
目の前をじっくり見つめる視点と
離れたところから全体を見渡す視点。
両方を持つ幸の、これからの発展が
楽しみよね。
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