のこ
こちらは、「人生の秋」を過ごす
男女を描いた短編集よ。
ぬこ
五十代か。老人ではないが
若い頃と比べると格段に
体力が落ち、見た目も老いて
くる世代かな。
のこ
そうね。そうした世代が
過去を振り返りつつ、
今だから感じられる喜びや
悲しみを綴っているの。
ぬこ
へえ〜。どんな感情を
描いているのか興味があるな。
『たそがれどきに見つけたもの』
朝倉 かすみ (著) 講談社文庫
あらすじ
人生を八十年として、それを四で割る。すると、今年五十のわたしは、秋の真ん中にいるということで。
夫は高校の同級生で、卒業後に再開し、結婚。ある日、高校時代の友人からかつて好きだった男の子の名前が出てきて。
人生の秋の季節を過ごす男女を描く、切なく優しい短編集。
フェイスブックがきっかけで、久しぶりに高校の同級生と会うことになった朱実。
同級生、伊智子とは二人でやりとりするメモで「おとめちっくラブコメ」風な言葉を使っていました。
今も伊智子は、フェイスブックでその言葉を使って文章を書いています。
「まさか多田くんと結婚するとは」と彼女は言います。
朱実と多田くんが過ごしてきた日常と、二人の現在を、喜びと哀しみをたたえた文章で描きます。
まとめ
歩みをゆるめ、立ち止まって周囲を見回す五十代。
得たもの、失ったものを見つめ咀嚼し、適度にあきらめたり、喜びを感じながら過ごせる世代なのかもしれません。
<こんな人におすすめ>
アラフィフの女性たちの心の機微を描いた話を読んでみたい
心の秋風を感じるような切ない話を読みたい
朝倉 かすみのファン
リンク
ぬこ
おとめちっくラブコメ( *^艸^)
のこ
大きく心を揺さぶられることは
多くはないけれど、静かに凪ぐ
海のように、穏やかな幸せを
感じるのかもしれないわね。
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