のこ
こちらは髪型を変えたことで
日常が変化していく人たちを
描いた物語よ。
ぬこ
髪型を変えたくらいで
日常に変化ってあるの?
ほめられたりはするかもだけど。
のこ
見た目が変わると本人に
どのような変化が訪れるのか。
変化の様子もそれぞれ違うところが
おもしろいの。
ぬこ
へえ〜?
どんな風にそのお客たちが
変わっていったのか
気になるな。
『かみがかり』 山本 甲士 (著) 小学館文庫
あらすじ
学校法人の総務課で働く須川沙紀は後輩にも強いことが言えない性格。
ワンマン経営の理事長の命令のまま、架空の議事録まで作らされていた。
気分を変えようと、初めての理容室に行った沙紀はうたた寝をしてしまい、起きると今までと違った印象の自分が鏡に映っていて…。
夫と離婚した女主人が一人で経営する理容室で、気さくな彼女の話を聞いているうちに気持ちよくなり、ついウトウトとしてしまった沙紀。
目覚めて鏡に映っていたのはこれまでとは違う、キリッとした細眉が意志の強さを感じさせる自分の顔。
そんな顔に合わせて行動や発言もなぜか変わってくるのです。
まとめ
鏡に映る自分の姿は自分に対して「こんな人間だよ」と情報を与えています。
第三者の手で思いも寄らぬ見た目にしてもらえたら、奥深くに眠っていた別の自分が覚醒するのかも。
そんな、これまでと違う自分が持つ新しい視点は、問題解決への原動力となるのです。
<こんな人におすすめ>
髪型が人生に与える影響を描いた話を読んでみたい
理容師がお客をどのような髪型にするのか興味がある
山本 甲士のファン
リンク
ぬこ
確かに、それぞれの変わりようが
違っているのがおもしろい!
この理容師は只者じゃないな!!
のこ
自分の見た目は、接する人に
「自分はこんな人間だ」という情報を
与えていること。だからその情報が変われば
相手が自分に接する方法も変わってくるのよね。
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