こちらは『ちびねこ亭の思い出ごはん』
シリーズの第3弾よ。
毎回涙なしでは読めない
話だよなあ。
そうね。亡くなった人と会える
という食堂にやってくるのは
旦那さんを亡くした奥さんよ。
喧嘩した日に旦那さんが事故に
遭ってしまったの。
喧嘩をした日に亡くなって
しまうなんて… 後悔の気持ちで
いっぱいなんだろうな…。
旦那さんとどんな言葉を交わすんだろう。
『ちびねこ亭の思い出ごはん キジトラ猫と菜の花づくし』
高橋由太 (著) 光文社文庫
あらすじ
高校時代のクラスメイトである夫の保と結婚して二年になる陽葵。
共働きで、灰色の毛並みをした猫・ココと共に、夫婦と一匹で暮らしていた。
あるとき、ささいなことで喧嘩をしてしまい、陽葵は保に向かって「バカ、死んじゃえ」という言葉を投げつけた。
その日、保は交通事故に遭い、帰らぬ人となる。
悲しみと後悔に暮れる陽葵は、亡くなった人に会えるという内房の食堂へとやってきた。
二十歳で結婚し、時にはケンカをしながらも仲良くやってきた保と陽葵。
しかし、陽葵はささいなことで保にひどい言葉を投げつけてしまいます。
そして、それが保へかけた最後の言葉となってしまうのです。
自分のせいで保は死んでしまった…。
そんな気持ちで日々を過ごしていた陽葵は故人と会えるという食堂をネットで見つけ、予約します。
運ばれてきた食事は、二人の思い出の味であるクラムチャウダーと焼きたてのパン、そして陽葵が自宅から持ってきたびわのジャム。
味わっているうちに現れた保は、陽葵に向かって「気が済んだら帰ってくれ」と冷たい声を投げつけてきたのでした…。
まとめ
大切な人を傷つけ、謝りたいけれどできない。
起こった声も笑顔も見ることができない。
そんな中で、提供された料理の湯気が出ている間だけ、大切な人と言葉を買わせるとしたら。
あなたならどんな言葉を交わしますか。
愛情と切なさが胸に沁みわたる、涙腺崩壊必死の物語です。
<こんな人におすすめ>
死者と会えるカフェの話に興味がある
切なくて優しい、心が温まる話を読みたい
高橋由太のファン
相手を大切に思う気持ちが
ひしひしと伝わってきて
涙が止まらないぜ…。゚( ゚இωஇ゚)゚。
大切な人と食事をした記憶は
素直な気持ちを呼び起こして
くれるものなのかもしれないわね。
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