こちらはある読書サークルを
めぐる、5つの邪悪な事件を
描くミステリーよ。
邪悪とな!!
それはまたいったいどのような?
ある資産家の長男が勘当された後、
家を襲い死傷者を出すの。長男は
死んだことにされるのだけど、
その後、この家の親族が殺害されるの。
死んだことにされた長男が
実は生きていたのか?
それとも…?
『儚い羊たちの祝宴』 米澤 穂信 (著) 新潮文庫
あらすじ
大きな事業を営む丹山家の長女、吹子は大変な読書家で、大学へ入ってからは「バベルの会」という読書サークルに参加。
良家の子女が集まるこのサークルの合宿を楽しみにしていた吹子だが、屋敷の中で吹子の近親者が殺害される。
翌年も、翌々年も同日に近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。
「バベルの会」をめぐる五つの邪悪な事件を描く。
美しく聡明な吹子は、勉強に励み、礼節を持って周囲と接する少女。
兄の宗太は素行が悪く、ついには勘当されてしまいます。
ある日宗太は屋敷を襲撃、止めようとした使用人ら三名が殺され、九名が負傷。
宗太は逃亡し行方不明ですが、当主の判断により彼は死んだこととし、葬儀も行いました。
その葬儀から一年たったその日、屋敷に住む伯母の満美子が血まみれの死体となって発見されます。
その現場では宗太の犯行を匂わすような痕跡が。
翌年、翌々年も同日にも吹子の近親者が殺害される事件が起こり、そして四年目にはついに…。
犯人は、そしてその動機は何なのか。
まとめ
歪んだ人間の闇の部分を、美しく描き出すミステリー。
欲望が血を呼ぶその恐怖と、結末に待ち受ける真実が読者の心を捉えて離さない暗黒ミステリーです。
<こんな人におすすめ>
読書サークルをめぐるミステリー連作集を読んでみたい
ラストに衝撃を受けるミステリーが好き
米澤 穂信のファン
闇を描いているけれど
陰りを帯びた美しさを
感じさせるな。
衝撃なラストが余韻に残る
ミステリーね。
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