こちらは人間社会にまぎれて
暮らす神様と人間のあたたかな
やりとりを描いた連作短編集の第2弾よ。
神様って人間と一緒に暮らしてるのか?
たとえば死神とかも?
そうなの。彼らなりに人間を
見守っているのだけど、その
見守り方がちょっと特殊だったりして。
へえ〜 いったいどんな風に
人間を見ているのかな?
気になるぜ。
『すべての神様の十月(二) 』
小路 幸也 (著) PHP文芸文庫
あらすじ
ある日、わが家に家政婦のおばあさん、たねさんがやってきた。
産婦人科に入院中の妻の出産が終わるまで、家のことをしてほしい、と僕の父親に頼まれたと言うのだが(「戌の日に」)。
消防士の俺には噂がある。それは俺が向かう現場では火事が勝手に消えてしまう、というもの。
その理由はいったい何なのか(「天狗さまのもとに」)。
人間社会にまぎれて生活する神様たちと人間との、ちょっぴり不思議で心あたたまるやりとりを描く連作短編集第二弾。
突然やってきた家政婦のおばあちゃん
父親の反対を押し切り、シングルマザーの美耶子と子連れ結婚した僕。
美耶子はは早産の危険があるとのことで入院中。
幼稚園に通う娘のかのんの世話と家事をこなしていると、家政婦のおばあさん、たねさんがやってきます。
あっという間に家になじみ、娘のかのんと仲良くなり、てきぱきと家事をこなすたねさんの正体とは(「戌の日に」)。
消防士になった俺は、五年もまともに消火活動をしていない。
何故なら現場に行くと火事がおさまってしまうから。
それらの現場写真のいくつかには同じ人物が写っており、その人物「猫捜しの探偵」を調べるよう、上司に言われたのだが(「天狗さまのもとに」)。
まとめ
神様は気に入った人間をちょっと変わった形で手助けしてくれたりするようです。
そして一作目で登場した死神も、時を経てまた人間と関わるのですが、その関わり方がまた素敵で思わず笑みがこぼれます。
小さな幸福を感じる時、ひょっとして神様がそばにいるのかも?と思える物語です。
<こんな人におすすめ>
人間と神様のあたたかな交流を描いた本に興味がある
『すべての神様の十月』の一作目を読んだ
小路 幸也のファン
神様の感覚はやはりちょっと
人間とは違うようだな。
それにしても読後の幸福感よ…(❁´ω`❁)*✲゚*
自分でも気づかないうちに神様に
会っているのかもしれない、なんて
思ってしまうわね。
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