荘厳な古典ミステリと現代社会がマッチした秀逸な作品

のこ
のこ

こちらはある小説を読んで

失踪してしまった女性を捜す

ミステリーの下巻よ。

ぬこ
ぬこ

ピュントシリーズの中の

犯人もきになるけど、その表現が

現実に起こっている事件と

どうリンクしているかが鍵だな。

のこ
のこ

そうなの。舞台背景や人物の

設定などはそのままに、モデルと

なった人々が違う形で描かれたりしているわ。

ぬこ
ぬこ

そこにどんな意図がかくされているのか。

作者のアランが意地悪なだけかも

しれないけど。とにかく、2つの事件の

結末が気になって仕方ない!!

『ヨルガオ殺人事件 下 』

アンソニー・ホロヴィッツ (著), 山田 蘭 (翻訳) 創元推理文庫

あらすじ

名探偵アティカス・ピュントシリーズの『愚行の代償』を読んだセシリーは、ある殺人事件の真相について言葉を残し、行方不明となった。

このミステリの舞台となったのは1953年の英国の村で、ハリウッド女優が殺されたという事件。

彼女を殺した犯人は誰なのか。

そして、この小説からセシリーは何を見つけ出し、現在どこにいるのか。

小説の中のミステリー、小説の外で起こる事件のピースが集まり、真相へと近づいていく。

小説の中の殺人事件を名探偵が推理

『愚行の代償』は、英国の村でホテルを経営するメリッサが殺害された事件を、ピュントが秘書とともに捜査し、推理していくミステリです。

あやしげな素振りを見せるホテル支配人夫婦、メリッサの夫フランシス、メリッサの自宅で働いているフィリスと、その息子のエリック。

ごく限られた犯行時間、そして彼らがそれぞれに隠そうとしているものとは何なのか。

真実に一歩近づいたと思われたその時、第二の殺人が発生。

この二つの事件をピュントはどのように解決していくのでしょうか。

現実世界の事件を追う 元編集者のスーザン

また、「外側の世界」では元編集者のスーザンがセシリーの行方を明らかにしようと話を聞いて回りますが、収穫は今ひとつ。

あきらめようかと思ったその時、またもスーザンにピンチが。

しかしこれをきっかけに、スーザンは真実にたどりつくのです。

まとめ

人は何を隠し、そのことでどのように見えるのか。

そうしたことが非常に緻密に、注意深く描かれています。

人が起こす感情や背景を丁寧に作りこんだ古典ミステリの中に、現代ならではの状況を取り込みマッチさせた、秀逸な物語です。

<こんな人におすすめ>

物語を二重に楽しめる本格古典ミステリに興味がある
『ヨルガオ殺人事件 上』を読んだ
アンソニー・ホロヴィッツのファン

ぬこ
ぬこ

『愚行の代償』の犯人

びっくりしたー(゚ロ゚)

しっかしものすごくもつれた

人間関係だなあ(゚o゚;;

のこ
のこ

多様な価値観が認められる現代だからこそ、

何を大切にし、何を隠すのかも千差万別。

そこが事件の真相をわかりにくくしているのかも

しれないわね。

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