中公文庫

イラストブックレビュー

宝石箱の中にしまっておきたくなるような少女時代

『ミーナの行進』小川 洋子 (著)のイラストブックレビューです。1972年、十二歳の少女、朋子は、芦屋の叔父の家で1年間世話になることになった。大きな家、広い庭、無口な叔母とローザおばあさん。そして1つ年下の少女、ミーナの、一家を描く物語。
イラストブックレビュー

何事も起こらないようで何かが起きる日々を描く

『花桃実桃 』中島 京子 (著) のイラストブックレビューです。亡くなった父から古びたアパート「花桃館」を継いだ43歳・独身の茜。勤めていた会社から退職勧告を受けたことを機に、このアパートの住み込み管理人をすることに。
イラストブックレビュー

誰も傷ついてほしくない。その優しさの果てには…

『ため息に溺れる』石川 智健 (著)のイラストブックレビューです。立川市の蔵元医院の養子である、蔵元指月の遺体が発見された。警察は自殺と判断するが、蔵元家の娘であり、指月の妻である舞子からの要請により、再捜査をすることに。
イラストブックレビュー

特殊な状況下で人生の一部分を共有する

『人質の朗読会』小川 洋子 (著)のイラストブックレビューです。ある旅行会社が企画したツアーバスが、反政府ゲリラの襲撃を受け、運転手を除く八人がバスごと拉致された。二年後、彼らが監禁されていた小屋に仕掛けられたテープが公開。彼らの朗読が、ラジオ番組で放送された。
イラストブックレビュー

ロックな平刑事が国家の闇に挑む

『巡査長 真行寺弘道』榎本憲男 (著) のイラストブックレビューです。警視庁刑事部捜査一課の真行寺は凄腕のハッカー・黒木と親しくなる。議員変死事件で背後に巨大な組織の存在を感じ取り、黒木の力を借りて真相に迫ろうとする真行寺だが…。
イラストブックレビュー

「くっつかない糊」をあなたはどう売りますか?

『膠着』今野 敏 (著)のイラストブックレビューです。老舗の糊メーカー「スナマチ」は、創業以来の機器を迎えていた。高額な開発費を投じて完成した新商品は、なんと「くっつかない糊」だったのだ。何とか商品化しようと考える新入社員の啓太とベテラン営業マンの本庄だが。
イラストブックレビュー

古い洋館に遺されていたものとは

『十六夜荘ノート』古内 一絵 (著)のイラストブックレビューです。大伯母から目黒区の洋館を遺された雄哉。現在の住民に立ち退いてもらうべく彼らとやりとりをするうちに、何故大伯母がこの邸を遺したのか、思いをめぐらせていく。
コラム

読めばお腹が空いてくる!?美味しい料理が出てくる小説10選 【料理も紹介】

はじめに ぬこ 涼しくなってきて、 ちゅーるがより美味しく感じられるなあ。 のこ 食欲の秋が到来ね。 今回は、そんな食欲を刺激する 美味しい料理が登場する小説を 紹介するわ。 美味しい...
イラストブックレビュー

この世界で自分自身を失わずに生きていけるのか

『R帝国』 中村 文則 (著) のイラストブックレビューです。B国との戦争が始まった。しかし党の独裁国家である「R帝国」に攻撃を仕掛けてきたのはY宗国。この戦争の裏には何があるのか。そして謎の組織「L」と党の関係は。
イラストブックレビュー

その大きな流れの中で自我を持ち続けることができるか

『R帝国』中村 文則 (著)のブックレビューです。朝起きるとB国との戦争がはじまっていた。国家を支配する絶対的な存在である『党』と、謎の組織『L』。彼らは戦争に、そして国の運営にどう関わっているのか。物語が行き着く世界の真実とは。