順調な商いと血を分けた姉妹の難儀な思い

『あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇』   高田郁 (著)  時代小説文庫

あらすじ

遠目には無地に見えるが近づけば小さな文様が浮かび上がる「小紋染め」。武士のものであったこの小紋染めを、町人にも手に取ってもらえるよう幸たちは取り組み、江戸の人々にも好評を得た。そんな中、幸の妹・結のもとへ縁談の話が舞い込んできた。しかし、結には思う相手がいるようで…。

小紋染めの成功、そして妹・結の縁談

幸たちが売り出した、江戸紫に鈴紋をあしらった小紋染め。麻疹が流行った江戸の町では、我が子を病から守りたいという母親たちの思いから求められ、その思いに応えるために一反の切り売りをすることにした幸。求める人の手に渡したいという強い信念を持ち、商売をしていきます、そして、幸の妹、結を見初めたという相手からの縁談話が舞い込みます。しかし結には思う相手がおり、縁談の話を断る幸でしたが…。

まとめ

商いの才能を持つ姉・幸に対してコンプレックスを抱く妹・結。これまでうまくいっていた二人の関係が、次第にギクシャクとしていきます。人の恋路は商いを阻む壁となるのでしょうか。身内ゆえのトラブルに幸がどう対応していくのか、今後の展開が気になります。

<こんな人におすすめ>

人生のステージとともに商いも変化していく女性の姿を描いた物語を読んでみたい
『あきない世傳 金と銀』シリーズを読んでいる
高田郁のファン

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