
こちらは老舗の映画会社に
入社した6人の男女が
26年後に地方の映画館で
再開し、過去を振り返りながら
今の自分を見つめていく物語よ。

映画会社かあ。26年前なら
今よりも業界は活気に満ちて
いたんだろうなあ。

そうね。まだフィルムを映写機で
上映していたのよね。彼らは1本の
映画を担当エリアへ「リレー」した
ことがあったのよ。

え!?自分で運んでたの?
なんだかすごい世界だ。
新人として入社した彼らは
どんな状況、思いで働いていたんだろう?
『キネマトグラフィカ』古内 一絵 (著) 創元文芸文庫
あらすじ
老舗の映画会社、銀都活劇に入社した6人の男女たち。
「平成元年組」と呼ばれた彼らは、地方の映画館で再開。
26年前、ローカルセールスをしていた彼らが手持ちで担当エリアの映画館へフィルムを運んだ「フィルムリレー」に思いをめぐらせる。
移りゆく映画業界や社会情勢。
時を経た今、あの頃目指した自分になれているのだろうか。
それぞれの思いで老舗映画会社に入社した6人
2018年春、老舗映画会社に新卒入社した咲子。
女性初のローカルセールスを経て、映画の製作も行い「ママさんプロデューサー」としても活躍中。
しかし、自分の仕事は本当に評価されているのか、と思い悩んでいます。
短大卒で入社し、29歳で結婚退職した留美、現在はビデオパッケージ部門に異動した不真面目な男・学、現在も営業で同期たちの兄貴分である和也、取引先である地方シネマの支配人となった栄太郎、縁故入社ながら持ち前の英語力でスピード出世し、早期退職後親の経営する会社でバイヤーをしている麗羅。
それぞれが26年前の「フィルムリレー」に思いを馳せ、当時の自分から今の自分はどう見えているのか、と考えます。
まとめ
映画が好きで入った会社。
しかし待っていたのは地方の映画館をまわり、映画を理解しないような取引先との飲み、また会社の内部から足を引っ張られることも。
その一方で割り切った気持ちで仕事に臨んでいたところ、手痛い目に遭う者も。
古い体質の会社での意味のないルールや、価値観に自分の情熱の火を消されそうになりながらも、自分なりの道を見つけて歩いていく彼らにスポットを当てた感動の物語です。
<こんな人におすすめ>
映画会社に勤めた同期6人のそれぞれの人生を描く物語に興味がある
映画業界の変遷や働く女性に対する価値観の変化などを描いた話を読んでみたい
古内 一絵のファン


業界自体は今よりも活気が
あったようだけど女性にとっては
厳しい時代だったんだな。

当時の価値観が合わずに
つらい思いをしていたのは
女性だけとは限らないようよ。
別々の道を歩む彼らだけど
同じ時を同じ空間で戦っていた
ことが今を支えるベースに
なっているのよね。
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