
こちらは未解決事件を再検証し
推理をし合う老人たちの集い
『木曜殺人クラブ』が実際に起こった
殺人事件を推理し真実を探ろうとする
ミステリーよ。

老人たち!!
まあ椅子に座ってのんびり状況分析なら
わかるけど。実際に起こった事件を探るって
何するんだ?現場に足を運ぶ?

若い警察官を巻き込み最新情報を
手に入れたりもするの。老人たちの
経歴は元看護師や引退した運動家、
元精神科医などバラエティに富んでいて
行動力も推理もなかなかのものなのよ。

なるほどね。老人だと思って
なめてかかっちゃならんな。
彼らがどんな働きぶりで
事件の真相に迫っていくのか。
楽しみだぜ。
『木曜殺人クラブ』
リチャード・オスマン (著), 羽田 詩津子 (翻訳)ハヤカワ・ミステリ文庫
あらすじ
高級高齢者施設『クーパーズ・チェイス』には未解決事件を検証して推理を楽しむ『木曜殺人クラブ』が存在する。
ある日、施設を共同経営するメンバーの一人が殺害される事件が発生。
木曜殺人クラブのメンバーたちは事件を解決しようと考え、地元警察へ巧みに取り込み情報を聞き出し、推理を展開していくが。
老人たちが事件解決のために乗り出す
元精神科医のイブラヒム、元労働運動家のロン、元看護師のジョイス、経歴不明のエリザベス。
毎週木曜日に集まり、未解決の事件を検証し推理する木曜殺人クラブは、この四人のメンバーで構成されています。
ある日、この施設を建設したトニー・カランが自宅で何者かに撲殺される事件が発生。
共同経営者であるイアン・ヴェンサムは被害者と口論になっているところをロンに見られています。
二人の間に何かしらあったのではないか。
事件解決のための有益な情報を探ろうと、施設に老人向けレクチャーのためにやってきたことがある女性警察官に「この事件を担当できるようにする」と持ちかけるエリザベス。
若き警察官やペアとなった刑事たちに、ケーキや紅茶を振る舞いながら聞き出した情報をもとに、推理を展開していくクラブのメンバーたち。
エリザベスの友人の夫が見た車とその持ち主の話を聞き、一同は驚くとともに時間や速さを検証しその犯行が可能だったかを確かめようとします。
イアンが墓地をつぶして新たな施設を作ると発言し、多くの老人たちが現場で作業をさせないよう集まっていました。
その七十人もの彼らの前でイアンは倒れ、死んだのです。
トニーを、そしてイアンを殺したのは誰なのか。
まとめ
それぞれに経験してきたことを生かしつつ、老人であるがゆえの体力の不足を表に出したり、無邪気な図々しさを披露しながら、警察と友情を育みつつ情報を引き出していく老人たち。
冷静なイブラヒム、盛り上がると強いが鎮火も早いロン、大人しそうで実は一番肝が座っているのではと思われるジョイス、そして愛する夫と意識が戻らない友人へ複雑な思いを抱き続ける経歴不詳のエリザベス。
四人は絶妙なコンビネーションで情報を集め、推理を展開します。
ウイットの効いたやりとりと、老人ならではの狡猾さや経験に伴う鋭い推理にページをめくる手が止まらない、一気読み必死のミステリーです。
<こんな人におすすめ>
老人たちが彼らならではの知恵を絞り未解決事件に挑むミステリを読んでみたい
ウイットの効いた会話と本格的な推理を描くエンタメミステリに興味がある
リチャード・オスマンのファン


すごい老人たちだな!!
それぞれのキャラクターにきちんと
人生の重みがあるところがまたいい。

老人である自分を認め
強みにすらしながら
事件を真相に導くパワフルで
お茶目な彼らの活躍を楽しめる
ミステリーね。
Netflixの作品も、なかなか本作に忠実に作られていて見所もたくさん!
出演陣も豪華絢爛です。興味を持たれた方はぜひご覧になってみては。
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