
こちらはリストに書かれた
9人が次々と殺されていく
サスペンスミステリーよ。

その9人は何か関わりが
あるのか?

年齢、性別、職業や住んでいる場所は
様々で関連性があるようには見えないの。
リストの中の一人、FBI捜査員のジェシカは
自分も含めた彼らとの関連を探ろうとするわ。

理由もわからないなんて恐ろしいな。
全員が命を落とす前に犯人が
見つかるといいんだが。
『9人はなぜ殺される』
ピーター・スワンソン (著), 務台 夏子 (翻訳)創元推理文庫
あらすじ
アメリカの各地に住む9人の男女のもとに、自分の名前が含まれる9つの名前が書かれたリストが送られてきた。
差出人も、その理由も不明。
その後リストに記載されていた、ホテル経営者の老人が海で溺死し、また別の男性はランニング中に射殺される。
自身もその名を書かれていたFBI捜査員のジェシカはリスト上の人物の特定と関連性を探るのだが。
リスト化された9人が次々と殺されていく
郵送で手元に届いた手紙はは差出人の名前がなく、一枚だけ入った紙に9人の名前が書かれています。
他には何の情報もないその奇妙な手紙を見た彼らは不思議に思ったり、気味悪がったり、すぐに捨ててしまったりと反応は様々。
しかし、ホテル経営者の老人・フランクが海辺で溺死したことから始まり、夫婦仲が今ひとつうまくいっていないマシューはランニング中に銃で殺されます。
自身の名前もリストに入っていたFBI捜査官のジェシカは他の8人の名前に心当たりがなかったものの、リストの中に命を落とした者がいることを知り、まずは彼らの人物特定を進めます。
特定できた人物には警官が本人に注意を促したり身辺を見守る等の対策を講じたにも関わらず、病院に勤務していたアーサーは、クロゼットに並ぶスーツケースの中に隠されていた缶の中から放出された一酸化炭素の中毒により、睡眠中に殺されます。
出身地や年齢、生活環境もバラバラな彼らがターゲットとなる理由は何なのか。
ジェシカはその見えない糸を探ろうとするのですが。
まとめ
年齢や性別、パートナーや家族の有無、出身地や現在の住まいなど、関連や共通性が見えない9人の男女。
リスト化された彼らは様々な方法で一人ずつ殺されていきます。
中にはターゲット同士で意気投合し、交流を深めていく者たちもいます。
警察の目をかいくぐり、一人ずつ確実にリストの人間の命を奪っていく犯人の目的は一体何なのか。
自身の命も危険にさらされる中で捜査を続けるジェシカが見つけ出した、彼らをつなぐ細い糸とは。
全てが明らかになる最終章は、単なるサスペンスミステリーにはとどまらない圧倒的な描写で心をわしづかみにされます。
クリスティの「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせつつも似て非なる、その謎と展開にページをめくる手が止まらなくなる物語です。
<こんな人におすすめ>
アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」に着想を得たサスペンスミステリに興味がある
リストに載った人間が次々と殺されていく謎とその真実に挑む物語を読んでみたい
ピーター・スワンソンのファン


ええっ そういうラスト!?
これは予想がつかなかった…

次々とリストの人物が殺されていく
緊張感と、その繋がりが少しずつ
明らかになっていく様子に
ハラハラドキドキが止まらない
サスペンスミステリーね。
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