『お師匠さま、整いました!』 泉ゆたか (著) 講談社文庫
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あらすじ
算術学者であり、寺子屋の師匠でもあった夫・清道の跡を継ぎ、浄見寺で寺子屋の師匠をしている桃。ある日、寺子屋で一から学びたいという大人の女性、春が訪ねてきた。算術の才能を見せる春に、寺子屋で一番優秀な娘・鈴はライバル心をむき出しにして…。
桃が寺子屋の師匠になった理由
歳の離れた夫、清道に先立たれ、跡を継ぎ寺子屋の師匠となった桃。学問をおさめたわけではないのですが、子供たちへの基本的な学問や礼儀作法を教える分には問題ないだろうということで、指導しています。
桃の師匠としての仕事ぶりは
ところが内面は周囲に不満をぶつけたり、偏った味方をしたりと未熟な面を持つ桃。そんな桃ですが、春の算術の才能を目のあたりにし、次第に考え方が変わっていきます。
まとめ
師匠といえども一人の人間。子供と同じように未熟な面もあります。しかし、ともに数学に向き合い取り組むことで、己や周囲に静かな気持ちで対峙し、答えを見いだすことができるのです。そんな女性たちが算術を通して成長する姿を描いた感動の物語です。
<こんな人におすすめ>
江戸時代に寺子屋で算術を学ぶ者たちの様子を描いた話に興味がある
師匠という仕事を通して成長していく女性を描いた話を読んでみたい
泉ゆたかのファン

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