ある神社にはお告げをくれる
ありがたい猫がいるそうなの。
俺もみんなから崇められたいぞ。
今日から皆にお告げをするぞ!
(…想像はつくけど)
どんなお告げを?
…。
飼い主よ。今日お前は俺に
マグロ味のちゅーるを授けるであろう。
明日はささみ味のちゅーるを授けるで
あろう。それがお前の幸せなのだ。
(…やはり。)
こちらは、お告げの言葉が書いてある
タラヨウの葉を、猫が伝えるお話よ。
『猫のお告げは樹の下で』 青山美智子 (著) 宝島社文庫
あらすじ
細い道の先にある神社には、立派なタラヨウの樹が立っている。ここにふらりと現れるハチワレの猫は、困っている人に「お告げ」を伝える。
失恋した相手を忘れたい美容師、中学生の娘と仲良くなりたい父親、夢を諦めるべきか迷う夫婦…。
彼らが受けた「お告げ」の言葉を受け止め、自分に落とし込んだとき、世界はその姿を変えていく。
お告げを告げるネコ!?
ランニング中にふらりとこの神社に立ち寄った美容師のミハル。失恋の痛手から立ち直れずにいます。
どこからともなく現れたハチワレの猫は、ミハルの言葉を理解するような素振りを見せたのち、樹のまわりを猛スピードでぐるぐると回りはじめます。
ピタリと止まり、猫が樹の幹に手を当てると一枚の葉が落ちてきて、そこには「ニシムキ」と書いてあるのです。
神社の宮司からお告げをする猫であることを聞き、「ニシムキ」という言葉について考えを巡らせるのですが…。
まとめ
お告げの言葉をきっかけに、これまで自分が思い込みの中でもがいていたこと、違った角度から物事を見れば、全く新しい世界がそこにあるということに登場人物たちは気づきます。
じんわりと心に沁みこんでいく、あたたかな物語です。
<こんな人におすすめ>
猫がしてくれる「お告げ」の内容に興味がある
心が温かくなり元気になるような話を読みたい
青山美智子のファン
そもそも悩んでない人には
お告げはないようよ。
えっ(」゚ロ゚)」
じゃあ飼い主は俺のお告げを
聞かないってこと!?
お告げでなくて、普通にお願いしたら
いい話だと思うけど。
あ そ、そうだな(*´∀`*)えへへ
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