こちらは木挽町で芝居茶屋を
営む十七歳の喜八が
江戸の町で起こる事件を
解決していくお話よ。
十七歳か!若いな〜。
結構な後ろ盾があったりするのか?
町奴の親分の一人息子なの。
父親は町奴の粛清により命を
落としたわ。喜八は叔母に引き取られ
叔母が営んでいた芝居茶屋の
経営をまかされた形ね。
町奴!今でいうとヤクザに近い?
その息子とあれば、やっぱり
肝がすわっていたりするのかな?
どんな風に江戸の事件を解決して
いくのか、楽しみだぜ!!
『初午いなり 木挽町芝居茶屋事件帖』
篠 綾子 (著) 時代小説文庫
あらすじ
木挽町の芝居茶屋は、十七歳の若旦那・喜八と兄弟分の弥助、料理人の松次郎の三人で切り盛りしている小茶屋。
役者にもなれそうな色男の喜八と、クールな弥助目当ての女性客や、気の利いた料理を楽しみたい常連客たちで賑わっている。
放火や盗みを取り締まる火付改、中山直房は、町奴かささぎ組親分のひとり息子である喜八の動向に目を光らせている様子。
そんなある日、松次郎が姿を消し、さらに松次郎の息子の奉公先で金が盗まれる事件が起こる。
芝居茶屋を切り盛りする色男の若旦那
江戸市中の風紀を乱すとして、町奴たちに対し大がかりな粛清が行われた際、町奴かささぎ組の親分であった喜八の父親も命を落としました。
喜八は叔母のおもんのもとへ弥助とともに引き取られ、おもんが経営していた芝居茶屋の若旦那として店をまかされています。
解散はしたものの亡き親分の息子を盛り立てようと、かつての子分たちが店へやってきたりします。
そんな喜八に鋭い目を向けるのは火付改の中山直房。
彼の父親が喜八の父を捕らえたこともあり、中山と喜八は因縁の関係でもあります。
ある日、料理人の松次郎が失踪。
さらに松次郎の息子・乙松の奉公する店で、百両もの金が盗まれます。
賊を手引きしたかどで乙松が捕らえられてしまうのです。
松次郎のためにも、乙松の無実を証明しようと喜八は奔走します。
まとめ
現代ならば解散したヤクザの組長の息子で、見た目よし、きっぷよし、腕っぷしよし!の喜八。
少々若さゆえの荒さや気短さはあるものの、中山との一歩もひけをとらないやりとりや、解決の腕さばきにほれぼれします。
料理に事件に人情にと、見どころが満載のお江戸事件帖です。
<こんな人におすすめ>
江戸の町を跋扈した町奴の存在について知りたい
町奴親分の息子が芝居茶屋店主として江戸の町のトラブルを解決する話を読んでみたい
篠 綾子のファン
喜八、かっこいいな!!
顔も良くて腕も立つなんて
ほれぼれしちゃうぜ〜〜(*´Д`*)ポポンッ
なんとも魅力たっぷりな
江戸の町を守る
ニューヒーローの誕生ね。
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