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こちらはイケメン名物店長のいる
コンビニ店をとりまく人間模様を
描く『コンビニ兄弟』第四弾よ。
ヒーローになれなかった男性が
登場するの。
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ヒーローになれなかった?
なりたかったってこと?
![のこ](http://nukobook.com/wp-content/uploads/2020/09/のこ.jpg)
子供の頃からあこがれていて
努力も続けていたのだけど
諦めたつもりでいたの。そんなとき
テンダネスのキャラクターの
「中の人」にならないかと声を
かけられるのよ。
![ぬこ](http://nukobook.com/wp-content/uploads/2020/09/ぬこ.jpg)
コンビニのオリジナルキャラクターか。
ヒーローとはちょっと違うような?
「中の人」としてどんな風に動くんだろう。
『コンビニ兄弟4:―テンダネス門司港こがね村店― 』
町田 そのこ (著)新潮文庫
あらすじ
多くの困ったひとたちを助け、悪を倒すヒーローになりたかった二十四歳の秋吉舞人。
夢は諦めたつもりでいるものの、日々の筋トレやランニングは辞められずにいる。
そんな舞人に、高校時代の友人・高木から着ぐるみのアルバイトをしないかと持ちかけられた。
それは高木がバイトをしているコンビ二、テンダネスのオリジナルキャラクターの着ぐるみで…。
ヒーローを目指したはずがアルパカの中の人に!?
公募によりテンダネスのキャラクターに決まったのは、アイドルグループQ-wickの采原或るがデザインしたアル・パカッションくん。
ピンク色の毛をまとったアルパカはブレイクダンスが得意という設定なのですが、イベントを三日後に控えて中の人が足を負傷してしまったため急遽別の人物を探しているのだとか。
采原によればただダンスができるだけではなく、「覚悟」を持って取り組んでくれる人物を希望するということを聞き、テンダネスでバイトをしている高木は舞人にぴったりだと考え声をかけたのでした。
早速面接へ向かい、采原或るとヒーロー談義で盛り上がり、改めて采原のアル・パカッションくんへ込めた思いを受け、自分が中の人となるならばどんな心がけで動くのかということを考える舞人。
中の人としての採用が決まりイベントに備えて猛練習を重ね、いよいよ迎えた本番。
アル・パカッションくんを装着し待機していると客席から「男性が倒れました!」という声が。
作業療法士でもある舞人はすぐに駆けつけようと周囲の人々へ「すみません、どいて!」と叫びますが背中に内蔵されたスピーカーから流れたのは「アール・パカッション!」という呑気な声で…。
まとめ
ヒーローに並々ならぬ情熱を持つ舞人は、中学生までヒーローは本気で存在するもので自分もなるのだと信じていましたが、次第に無理なことであると理解しつつも、ひょっとしたら…とその夢を諦めきれずにいました。
そんな舞人にヒーローとはかけ離れたアルパカの「中の人」の話を持ってきた高木もまたかつて彼に助けられていたのです。
ヒーローとは何か、「救う」とはどんなことなのか。
たとえそれが自分にとっての正解ではなかったとしても、誰かを救うきっかけにつながることがあるのです。
優しさと小さな幸せに心があたたかくなるシリーズ第四弾です。
<こんな人におすすめ>
報われない中にも見出せる小さな幸せを描く物語を読んでみたい
『コンビニ兄弟』シリーズのファン
町田 そのこのファン
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こんだけキャラ濃いメンツが
揃っているっていうのに
毎回心をぎゅっと掴まれるんだよなあ。
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夢への思いや友情が
コミカルなやり取りの裏で
しっかりと描かれている
感動の物語ね。
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