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こちらは廃遊園地に
集まった人々の間で
次々と殺人事件が起こる
ミステリーよ。
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廃遊園地!なんだって
そんなところに人が
集まったんだ?
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ある資産家が関係者を招待して
この廃遊園地に宝を隠し
探し出した人にここの所有権を
渡すと参加者に伝えたの。
でも参加者が次々と殺されて
いくわ。
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ええ!!何人も殺されるのか!
いったい犯人の目的は
何なんだ??
『廃遊園地の殺人』斜線堂 有紀 (著)実業之日本社文庫
あらすじ
過去に起こった銃乱射事件により閉鎖されたイリュジオンランドに、廃墟コレクターである資産家・十嶋庵が二十年ぶりに人々を招待する。
元社員や従業員、廃墟マニアたちが廃園の所有権を手にするべく宝探しに挑む。
ところが鉄柵に串刺しとなった全身血まみれの着ぐるみを発見。
驚きと不安を隠せない参加者たちだが…。
廃遊園地で次々と起こる殺人事件
元コンビニ店員で廃墟マニアの眞上永太郎は、廃園となってから二十年が経つイリュジオンランドへ、資産家の十嶋庵から招待されました。
他にやってきたのは廃墟マニアの小説家や廃墟好きのOL、元イリュジオンランドの経営に携わったメンバーやランド内の担当スタッフやその家族、『月刊廃墟』の編集長など眞上を含め総勢9名。
十嶋財団から派遣されてきたスタッフ、佐義雨緋色が参加者たちに伝えたのは、この廃園に隠された宝を発見した者にこの園の所有権を譲る、というもの。
参加者たちはチームを組んだり単独で行動したりして宝探しに挑む中、鉄柵に刺さった状態になっている、血まみれのランドのキャラクターの着ぐるみ、ギャニーちゃんを発見。
中に入っていたのは参加者の一人、元イリュジオンランドの経営陣である経堂でした。
誰がどうやって、何のために殺害したのか。
イリュジオンランド閉鎖の原因となった、二十年前の銃乱射事件とどんな関係があるのか。
眞上は冷静な観察と分析で推理を重ねていきますが、真相は明らかにならないまま第二の殺人が起こります。
まとめ
廃遊園地という、とてつもなく大きなクローズド・サークルで起こる連続殺人事件。
参加者が隠している過去や招待客の意図など、殺人事件に加え多くの謎が背景に潜みます。
また現地を探索する際にも建物の経年劣化の状態などが細やかに描かれており、後半の動きある展開への説得力を高めています。
極めて冷静で客観的に物事を見つめ判断を下す眞上にも、他者に明かしていない秘密が。
大きな舞台で劇的な事件を解明する、トリックの面からも動機の面からも意表を突かれて楽しめる、エンタメ感の高いミステリーです。
<こんな人におすすめ>
廃遊園地で起こる連続殺人事件の謎を解くミステリに興味がある
遊園地の設立に絡む過去の事件と現在のつながりを探る物語を読んでみたい
斜線堂 有紀のファン
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わあ〜 エンタメ感溢れる設定と展開!
最後までドキドキした緊迫感が
続くところがたまらんな!
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大胆なトリックと予想外の犯人と
動機など、見どころがたっぷりの
エンタメミステリーね。
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