
こちらは『江戸菓子舗照月堂』シリーズに
続き、独立して出店したなつめが
新たに菓子職人として腕を磨き
成長していく姿を描く物語よ。

おお!なつめがついに店を出したのか!
照月堂との関係は続いているのかな?

店主の息子、郁太郎と亀次郎は
照月堂で修行を始めたの。
なつめと郁太郎は菓子に対して
意見交換をしたりするのよ。

小さかった郁太郎と亀次郎が…
時の流れを感じるぜ。
なつめは店主としてどんな菓子づくりを
目指していくんだろう。
『卯の花月夜 江戸菓子茶店うさぎ屋』
篠 綾子 (著) ハルキ文庫
あらすじ
修行していた駒込の菓子舗・照月堂を辞して、内藤宿で菓子屋をひらいたなつめ。
甲州道を行く旅人たちの疲れをうさぎ型のもち菓子「望月のうさぎ」や、たれが旨いと評判のみたらし団子を供して癒している。
体に良い養生菓子も作りたいと心に思うなつめは、京都果林堂の職人・安吉や照月堂の家族たちと交流しながら精進を重ねていく。
体に良い養生菓子づくりを目指す
明るくハキハキとした十一歳の小春に店先を手伝ってもらいながら、菓子を作り店を切り盛りしているなつめ。
濃口醤油をたれに使ったみたらし団子は、体を使う旅人にその味が喜ばれています。
ある日照月堂を訪れたなつめは、店主久兵衛の妻・おまさから息子の郁太郎と亀次郎についての悩みを聞かされます。
十四歳と十二歳と、ひとまわり大きく成長した彼らは照月堂で修行を始めたようなのですが…。
体調がすぐれない様子のおまさが郁太郎を連れて伊香保の温泉でしばらく体を休めるという話が出て、なつめにも同行してほしいとおまさから言われます。
なつめの母代わりでもある了然尼も一緒に参加できることになり、伊香保温泉ならではのお菓子にあれこれと意見を交わすなつめと郁太郎。
草木や歌など幅広い知識を持つ郁太郎に関心しきりのなつめ。
そんな郁太郎に「なつめお姉さんは白い花が似合うかなって…」と言われ…。
まとめ
照月堂から独立し、店を構えたなつめが体に良い菓子づくりを目指して歩み始める第二章の幕開けです。
自分の店を持ち、様々なお客や素材との出会いを通して、常に新しい発見とそれを菓子づくりに活かそうとするなつめのさわやかな情熱に好感が持てます。
年齢を重ね、自身も周囲も成長していく中でなつめがどのような立場になり、対応していくのか。
女主人としてのなつめのこれからにも期待が高まります。
<こんな人におすすめ>
体にやさしい菓子づくりを志す茶店の女主人を描いた物語に興味がある
『江戸菓子舗照月堂』シリーズのファン
篠 綾子 のファン


なつめの新たなステージ!
どんな立場になっても応援したく
なるのは菓子作りに取り組む
真摯な姿勢があるからだな。

周囲の人々も成長していく中で
なつめがどんな菓子を作り出して
いくのかが楽しみな新シリーズの
幕開けね。
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