
こちらは依頼人の恨みを合法的に
晴らす復讐屋、エリスの活躍を
描くシリーズ第三弾よ。
助手である少女メープルとの
出会いとなった出来事を描いているの。

確かに、小学生が助手ってのも
何か事情があるのではと
思ってはいたが…。

それはエリスが合法復讐屋を
始めるきっかけにもなった
ある事件の裁判を皮切りに
次々と不穏な出来事が起こるわ。

なるほど。合法復讐屋を始めたく
なるような事件の裁判とは
いったいどんなものだったんだろう?
『復讐は感傷的に』三日市 零 (著) 宝島社文庫
あらすじ
法律事務所に勤める弁護士の衿須鉄児は、大手メーカーの現会長が起こした交通事故の裁判を眼の前にして、十分な求刑がなされなかったことに司法の限界を感じ退職。
法律ではカバーできない範囲をケアして、調査も引き受ける「法律探偵事務所」を開業する。
依頼人としてそのドアを叩いたのは、衿須がよく知る人物だった。
一人の少女から受けた『復讐』の依頼
ブレーキとアクセルの踏み間違えで被告本人を含む五人の重軽傷者を出した事故では、「本人の過失」から「発作による運転誤りによる」ものに形を変え、禁錮一年四ヶ月、執行猶予三年で決着。
この事故で父親を亡くした娘の楓を引き取った伯母の桔梗が原告側でしたが、被害者であるにも関わらず朝から晩まで受けるマスコミの攻勢や心無い人たちからの嫌がらせの対応に疲れ、控訴はせずここで終わりとすることに。
衿須はこの話を横で聞いていた時の楓の表情が忘れられずにいました。
被害者を救うには法律では限界がある。
そう感じた衿須は仕事を辞めて、新たに法律探偵事務所を開設。
趣味の女装姿で事務所にいた衿須の前に現れたのは、かつて自分が力になれなかった少女、佐藤楓。
衿須の正体を知った上で正式な依頼をしたいという楓が、ランドセルをひっくり返すとバサバサと帯封のない万札が辺りに散らばって…。
まとめ
「上級国民」と呼ばれる老人がアクセルとブレーキの踏み違えにより引き起こした事故。
本人の過失から発作による動作誤りに発言が覆されますが、法の天秤は力の大きい方に傾いてしまいます。
楓はこの事故でたった一人の肉親である父親を亡くし、合法復讐屋エリスのもとをたずねます。
心の一部が凍ってしまったような楓を相手に、やりこめられたり心配させられたりしながらも彼女の復讐のために全力を尽くすエリスの姿にしびれます。
また、事件の裏に潜む真実が明らかになるたびに驚きの連続でドキドキが止まりません。
ドラマチックなサスペンスミステリーと、合法復讐屋と少女秘書の絆に胸が高まり熱くなる、シリーズ第三弾です。
<こんな人におすすめ>
エリスと少女秘書楓の出会いとその活動の始まりに興味がある
合法復讐屋エリスのシリーズのファン
三日市 零のファン


クールなメープルの裏に
こんな過去があったとは…
エリスとの絆に涙が
止まらないぜ〜〜。゚(゚´Д`゚)゚。

辛い体験を共に乗り越えた
二人だからこそより強い
絆が生まれたのかもしれないわね。
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