
こちらは大学生二人組が参加した
専用施設での脱出ゲームで起こる
殺人事件の謎に挑む物語よ。

脱出ゲーム専用の施設ね。
本来ならばゲームの謎を解いて
いくわけだけども。

そうね。脱出ゲームの謎を全て
解かないと館から出ることが
できないの。参加者たちはそれぞれ
謎を解こうとするのよ。

参加者館の中に殺人事件の犯人が
いることになるんだもんなあ。
張り詰めた空気の中での推理に
なりそうだな。
『魔女の館の殺人』三日市 零 (著)ハーパーBOOKS+
あらすじ
同じ大学に通う理学部数学科の進藤理人と文学部哲学科の柏木詩文はルームメイトであり脱出ゲームという共通の趣味を持つ。
理人が申し込んだ脱出ゲーム専用施設でのプレオープンチケットに当選し、二人で参加することに。
しかしゲームの最中に、何者かの焼死体が見つかり参加者たちが恐怖におののく中、次の犠牲者が…。
館から出るための条件は出題された9つの謎を解くこと。
果たして全ての謎を解き事件の犯人を見つけ出すことができるのか。
ゲーム中に起こる殺人事件の謎
館に招待されたのは理人たちのほか、医学部に通う大学一年生の河本小春、ライター兼カメラマンの大崎ルミカ、中学教師の布施智則、システムエンジニアの住田映一、ジムのインストラクターである高屋敷公平、その交際相手である図書館司書の渡部紗英の計8名。
案内スタッフの松橋美優、調理スタッフの吉沢チヨが迎えるゲーム専用施設「夢幻館」で出題される9つの謎を解くことが館から脱出するための条件となります。
毎日決まった時間に問題が出るので、それぞれが割り当てられた部屋で聞き、解いていきます。
二日目、問題を解いていた一同はまだ見ていない場所、薪小屋へと向かいます。
小屋の中央にある焼却炉が熱を発しており、どうやら使用された様子。
炉の扉を開けてみると、何とそこから焼死体が…。
スマホは使うことができず、緊急時の連絡用として設置されていた管内の電話も通話ができない状態です。
扉を開けるパスワードを解明するか、9つの謎を解くか。
パスワード入力のチャンスは三回までという条件のもと、謎を解きながら身近にいる犯人への恐怖と戦う参加者たち。
そんな中、第二の犠牲者が現れるのです。
まとめ
ある特技を持つ理人と鋭い推理力を持つ詩文のコンビが、脱出ゲームイベント中に起こる殺人事件と館脱出のために出題された謎を解いていきます。
閉鎖空間での殺人と巧妙に組まれたトリックを堪能できると同時に、脱出ゲームの謎にも挑戦でき、たっぷりと楽しめる内容となっています。
二人のやりとりもテンポ良く、信頼を寄せたりぶつかったりしながら互いを大切に思っていることが伝わってきます。
設定にワクワク、推理にドキドキしながらページをめくる手が止まらなくなる満足度の高いミステリーです。
<こんな人におすすめ>
脱出ゲーム中に起こる殺人事件を解いていくミステリーを読んでみたい
大学生コンビが得意ジャンルの能力を発揮しながら殺人事件の謎を解く物語に興味がある
三日市 零のファン


理人と詩文はいいコンビだな。
互いに自分にない部分を
補い合っているし大切に思って
いるんだよなあ。

謎解きを楽しむも良し、
密室殺人事件の謎を推理するも
良し。満足感のあるミステリーね。
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