
こちらは瀬戸内の小島に建つ
独特な形をした別荘で起こる
殺人事件に、女探偵と若い
男の刑事のコンビが挑むミステリーよ。

ほほう。その別荘には
どんなメンバーが何を目的に
集まっていたんだ?

別荘を建てた本人であり、この場所で
半年前に亡くなった経営者の関係者が
未亡人の意向によって集められるの。

半年前にねえ。その事件の
真相も気になるところだな。
このコンビはどんな活躍を
見せてくれるんだろう。
『館島』東川篤哉 (著)創元推理文庫
あらすじ
岡山ではその名を知らぬ者はいないと言われるほど有名な経営者であり建築家でもあった十文字和臣は、自身が最後に手がけた別荘で変死体となって発見された。
半年後、未亡人の意向により下の別荘へ関係者たちが集められる。
嵐が近づく天候の中、館で新たな殺人事件が発生。
若き刑事、隆行と女探偵の沙樹は過去に起こった事件とともにその謎に迫っていく。
奇妙な形をした別荘で起こる殺人事件の謎
六角形をした銀色に光る外観、内部には巨大な螺旋階段。
自身が造ったこの奇妙な建物の螺旋階段の踊り場で、岡山でも有数の資産家でもある十文字和臣の死体が発見されます。
監察医の見立ては階段から落ちた転落死ではなく墜落死。
しかしその墜落し得る高さのある現場が見当たらず、事故か殺人かも断定されぬまま捜査本部も解散。
そんな状況の中、和臣の妻である康子の意向により事件の現場となった別荘へと招かれます。
康子の遠い親戚にあたり、和臣の事件の捜査にも関わった岡山県警捜査一課の刑事、相馬隆行、女探偵の小早川沙樹、十文字家に出入りする主治医の吉岡俊夫、県議会議員の野々村淑江とその娘・奈々江。
和臣の会社の副社長である鷲尾賢蔵、和臣の長男・信一郎、次男の正夫、三男の三郎。
そして取材の都合でやってきたフリーライターの栗山。
二階から四階にそれぞれ部屋を割り当てられた一行。
ところが翌朝、展望室で新たな犠牲者が発見されて…。
まとめ
展望室の扉によりかかるような状態で発見された絞殺死体。
その犯人も謎も明らかにならぬままに、新たに命を落とす者も。
嵐の孤島で起こるクローズド・ミステリーという設定ですが、登場人物たちのやりとりが大きかったり、言動がずれたりしていてドタバタコメディのような楽しさがあります。
一方で状況と死因が一致しない謎や、読者に提示される奇妙な建物の情報は本格ミステリの様相でワクワクが止まりません。
建築トリックは数多く存在しますが、あまりに予想外の展開と結末にはただただ驚くばかり。
軽妙なタッチで本格トリックと推理を楽しめる傑作ミステリーです。
<こんな人におすすめ>
瀬戸内の小島に建つ奇妙な作りの別荘で起きた殺人事件の謎を解くミステリを読んでみたい
コミカルなドタバタテイストのある本格ミステリに興味がある
東川篤哉のファン


軽妙なやりとりに目を奪われるが
このトリックは相当すごいな。
まさに予想もつかない真相!!

ライトに読める文体でありながら
本格的なミステリを堪能することが
できる物語ね。
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