『カンパニー』 伊吹 有喜 (著) 新潮文庫
あらすじ
ある日突然、妻と娘に出て行かれた会社員、青柳誠一47歳。おまけに会社ではまるで門外な、バレエ団への出向を命じられ、天才バレエダンサーを招いた「白鳥の湖」の公演の成功を目指すことに。ところが青柳の前には次々と困難が訪れる。
妻からも会社からも三行半を突きつけられる青柳
「あなたって、どこでも傍観者なのね」と妻に言われ、「与えられた仕事をこなすだけの人材はいらない」と会社に言われ、仕事もプライベートも崖っぷちの青柳。天才バレエダンサー・高野は故障の危険を抱え、彼を支えるべく会社から派遣されたスポーツトレーナー・瀬川由衣は高野の信頼を得られず…。そして公演が失敗すれば会社にいられなくなる青柳。誰もが苦しい中でギリギリの位置に立たされているのです。
まとめ
バレエダンサーの苦境と情熱、サラリーマンの旧知と誠実さ。彼らを突き動かす原動力が、オセロがひっくり返って行くように物事を好転させていく、痛快で力が湧いてくるような物語です。
<こんな人におすすめ>
バレエの公演がどのように運営されるのか興味がある
バレエダンサーの心境や現実を描いた物語を読んでみたい
伊吹 有喜のファン
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