こちらは妹の治療費を稼ぐために
金塊強盗に協力しようとしていた男が
父親の因縁でさらに困難な状況に
巻き込まれていくお話よ。
金塊強盗!成功したら
確かにすごい金額を
手に入れることができそうだな。
けれど待ち合わせの場所に行くと
相棒の男は殺されていて、金塊も
なくなっていたの。
ええ〜つ!?
金塊を奪われたほうも黙っちゃいないよな??
どうなっちゃうんだ!?
『因縁』 福田 和代 (著) 角川文庫
あらすじ
ある中古車販売店で知り合った謎の中年男性クロエから金塊強盗に誘われた二十二歳の葉山和之。
父は葉山が生まれる前に亡くなり、母と二人暮らし。
妹は入院中でその治療代のために、仕方なく話に乗ることにした葉山。
金塊強盗の当日、待ち合わせの場所へやってきた葉山が見たのは、車の中で死体となっていたクロエ、そして奪ったはずの金塊が消えた空っぽの車内。
金塊を奪われたヤクザからも見つかってしまい、金塊を見つけださなければ無事では済まされない状況に。
葉山は消えた金塊と、クロ殺しの犯人を探し出すことができるのか。
金塊が在るべき場所にいたのは死んだ仲間だった
いかにも胡散臭い様子の男、クロエは、葉山に「お前の父親は銀行強盗だった」と告げます。
葉山家の暮らしぶりはつつましく、クロエの発言に疑問を持つ葉山。
しかし、妹の治療費が払えるならば、とクロエの金塊強奪計画に参加。
しかしクロエは殺され、金塊は行方不明に。
金塊を奪われたヤクザ、弓庭が葉山を見つけ出し、金塊を返せと迫ります。
期限は一週間。
クロエの仕事中でどんな衣装でも作れるという松野、クロエが所有していたアパートの住民・曽我たちとともに、クロエの足取りをたどるうちに、葉山は驚くべき真実を知ります。
まとめ
根は真面目な青年が犯罪計画に乗ったことで次々と巻き起こる出来事に、ハラハラドキドキしっ放し。
父と母、仕事仲間、社会から逃げ出した者。
様々な思いが人と人とを引き合わせ、物事を引き起こす、まさに「因縁」というタイトルがピッタリな物語です。
<こんな人におすすめ>
金塊強奪をめぐるサスペンスミステリを読んでみたい
父親の犯罪との因果関係を描く物語に興味がある
福田 和代のファン
金塊を見つけられるのか!?
実の父親は!?最後までハラハラ
ドキドキしっぱなしだぜ!!
それぞれの思いが交錯する
まさに「因縁」が引き起こす
サスペンスミステリーね。
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