人と人、人と本とのつながりが奇跡を起こす
入院中の桜風堂書店店主から店長になってほしいと頼まれた月原一整。自分にできるだろうか、と迷いながらも引き受ける決意をする。そして、「宝もの」のような一冊をめぐり、友人や元同僚、作家、出版社の営業たちが力を合わせ販売に取り組み、ある奇跡を起こしていく。
お腹も心もやさしく満たされる 7つのおいしい物語
舌の合う恋人とデートで訪れた中華街で食べる、彼のお気に入りの「ぶたばら飯」、幼い頃に母に教えられたみそ汁の作り方。時に甘くやさしく、そしてちょっぴり切ない思いも運ぶ、7つの食卓の風景をおさめた短編集。
完璧だけどクセありすぎのボーイフレンド代行!?
ロックスターを両親に持つルークは、常にパパラッチに追いかけられ、酔った醜態を何度も人々の前にさらしてきた。ある事情により真面目な弁護士のオリヴァーと期間限定で恋人同士を演じることに。
「この本を届けたい」という書店員の思い
古い百貨店のFにある銀河堂書店に勤める青年、月原一整は信頼できる仕事仲間たちとともに、忙しくも充実した日々を送っていた。しかし、ある日店内で万引きした少年を追いかけたことで自体は思わぬ展開に。
開かない扉をめぐる 天才二人の息詰まる頭脳戦
大学時代の仲間七人が、中の兄が経営するペンションへと集まった。伏見亮輔は客室で後輩の新山を殺害し、外から入って来れぬよう扉に細工して密室状態を作った。犯行は成功したかのように見えたが碓氷優佳だけは状況に疑問を持ち、その偽装工作を明らかにしていく。
芸への飽くなき炎が己自身をも焼き尽くす
行方知れずであった半次郎の息子、俊介が妻子を連れて戻ってきた。一方、半次郎の名を襲名した喜久雄は、師匠が亡くなり、芝居の世界でも良い役につくことができない状態に。しかしどうしても芝居の世界で生きたい喜久雄が取った手段により、さらに舞台へ立つことが困難となり…。
データの力で「史上最悪の殺人鬼」を捕らえることができるのか
連続殺人犯「V」を見つけるため、特殊心理捜査班・通称「PIT」への異動を命じられた蒼井俊。車椅子の班長・水無月玲のプロファイリングと、蒼井のビッグデータ解析で事件にのぞむ。
ちょっとした出来事や出会いが誰かの幸せにつながっていく
川沿いの桜並木がちょうど終わるあたりで、大木に隠れるように建っている喫茶店「マーブル・カフェ」。このカフェで出される、一杯のホットココアから始まる、東京とシドニーをつなぐ12編の物語。
歌舞伎の世界に生きた ヤクザの息子の数奇な運命
長崎で力を持つ立花組の組長、権五郎の息子、十四歳の喜久雄は、新年会の席で父親を殺される。上方歌舞伎役者、花井半次郎のもとで世話になりながら、半次郎の息子・俊介とともに、半次郎からの厳しい指導を受け、芸の道へと青春を捧げていく。