自分が自然の一部だった頃の記憶

のこ
のこ

こちらは、亡くなった妻が

予約をしていた料理教室へ

参加する旦那さんのお話よ。

ぬこ
ぬこ

へえ〜 旦那さんがね。

奥さんは旦那さんのことを

どんな風に思っていたんだろう?

のこ
のこ

奥さんが残したレシピ帳には

「私が椎茸だったころに戻りたい」と

書いてあったようなの。

ぬこ
ぬこ

はい?椎茸?

『妻が椎茸だったころ』 中島京子 (著) 講談社文庫

あらすじ

亡くなった妻のレシピ帳には「私は私が椎茸だったころに戻りたいと思う」と書かれていた。慣れぬ手つきで乾物の椎茸を煮て、妻が生前に予約を入れていた料理教室へ参加した泰平なのだが。ちょっぴり不思議で、なんだか優しい五つの「偏愛」短編集。

妻を無くして呆然としていた泰平は、料理教室へ参加することに。妻が残したレシピ帳をめくり、妻が料理や食材に寄せていた思いを知ります。そして「私が椎茸だった頃に戻りたい」という謎の一文を発見するのです。

まとめ

料理をすることで素材を知り、理解し、自分が素材そのものだった頃を思うのです。そしてやはりそれは夫婦のように寄り添う二つの椎茸の姿…。表題のほか、人の意外な面をのぞかせる不思議で、ちょっぴり怖い、五つの愛の姿を描いた短編集です。

<こんな人におすすめ>

タイトルに惹かれた
ちょっと不思議な愛情を描いた物語を読みたい
中島 京子のファン

ぬこ
ぬこ

うわあ なんか奇妙だけど

引き込まれる世界感の短編集だなあ。

のこ
のこ

設定は奇妙なのだけれど

どこかリアリティを持って描かれる

『偏愛』をテーマに描かれた短編集ね。

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