こちらはマジシャン姉妹の
日常を描く物語よ。
二人でマジックを考えたり
食や日々の暮らしを豆苗が語るの。
はい?何だって?
豆苗って一袋100円くらいで
たっぷり入っていて、残った根を
水に浸しておいたらまた収穫できる
あの豆苗のことか?
(やけに詳しいわね…)
そう。その豆苗が陽のあたる場所から
姉妹の日常鵜をレポートしてくれるのよ。
笑いに溢れるのんびりとした毎日なの。
へえ〜。なんだかこっちまで
肩の力が抜けていきそうだな。
さてどんな日常なのか。楽しみだぜ!
『種もしかけもない暮らし ~花森姉妹はいまが人生で一番楽しい~』
鳩見 すた (著) メディアワークス文庫
あらすじ
川崎の溝口から徒歩15分。
古ぼけたマンションの2LDKに住むマジシャンの姉妹の暮らしを見守っている、豆苗です。
イチゴの空きパックにおさまり、日当たりの良い出窓のそばで光を浴びながら姉妹の練習を眺めます。
しっかり者の姉、ちずさんとふんわり系の妹、いずみさんはマジシャンとして別々に活動していましたが、大物マジシャンのすすめでビジネス姉妹としてやっていくことに。
コンビ名を考える様子、日々のアルバイト、たまに入るマジックの仕事や食べること寝ること。
そんな二人の暮らしぶりを豆苗目線でお伝えします。
マジシャン姉妹のゆるゆる日常生活
ちず、いずみの二人は家でも姉妹、ビジネスでも姉妹で活動することを決め、一緒に暮らすようになって三ヶ月。
お笑いのスタイルを取り入れたマジックショーを考えています。
そんな姉妹の日常は、アルバイト先でもらった謎の食べ物に震えたり、親戚から見合いの話をされて困ったり、冷蔵庫のアイスの最後の一本を食べたのは誰か、という問題を話し合ったりと、のんびりとしたやりとりの中に、おだやかなツッコミで笑いを生みつつ、裏側にある互いを思いやる心が透けて見え、知らず笑みがこぼれてきます。
そんな楽しい姉妹が持つ、ある秘密とは。
まとめ
お笑いやマジックを考えるやりとりや、他愛のない日常会話など、軽妙でおかしく、それでいてやんわりとしたやさしさが感じられ癒されます。
ふざけた中でも、合間に姉妹への感謝や思いやりが挟み込まれ、読者をあたたかな気持ちにさせてくれます。
こんな楽しくおだやかな姉妹に隠された「秘密」とは一体何なのか。
結末で明かされるその事実に思わず驚きの声が出る、笑いあり、種もしかけもちょっぴりある物語です。
<こんな人におすすめ>
マジシャンの姉妹のゆるい日常を描いた、ほっこりした物語に興味がある
ユーモアを交えつつ、じんわりとした幸せを感じられる話を読んでみたい
鳩見 すたのファン
なんと!仲の良い二人にこんな
秘密が隠されていたとは!!
明かされてほっこりする謎ってのも
いいものだな。
気ままに楽しく生きているように
見えて、互いを思いやる気持ちが
奥にあることを感じられる、
笑いと癒しに満ちた物語ね。
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