
こちらは国も境遇も異なる
三人の女性たちの人生が
思わぬ形で交錯していく物語よ。

へええ。その三人って
どんな人生を送っている
女性たちなんだ?

インドの不可触民で娘に教育を
受けさせたいスミタ、家族経営の
会社の倒産危機に見舞われたイタリアの
ジュリア、三人の子供を育てるカナダの
弁護士であるサラは癌の告知を受けるわ。

おおお それぞれが事態を
好転させるために何らかの
アクションや意識の切り替えが
必要みたいだな。彼女らの
人生がどうやって交錯するんだろう?
『三つ編み』
レティシア・コロンバニ (著), 齋藤 可津子 (翻訳)ハヤカワepi文庫
あらすじ
インドの不可触民、ダリットであるスミタは娘に教育を受けさせたいと考えていた。
イタリアのシチリア島で家族経営する会社の倒産を免れるために意にそぐわぬ結婚に迫られたジュリア。
カナダの弁護士で3人の子供を育てるシングルマザーでもあるサラは昇進を目前にして癌の告知を受ける。
人生の岐路に立った、国も境遇も異なる三人の女性たちに求められたのはほんの一握りの勇気。
そんな彼女たちの人生は思わぬ形で交錯していく。
人生の岐路に立たされた3人の女性たち
インドのダリットであるスミタは他人の排泄物を処理して暮らす生活をしていました。
娘のラリータには自分と同じような人生になってほしくない、と考えコツコツとためた金をバラモンに払い学校に行かせることに。
しかし、ラリータは学校で「そうじをしろ」と言われ断ると背中を打たれたのです。
スミタはラリータに対して誇りを、バラモンへの怒りを感じながらある決意をします。
イタリアで毛髪を加工する会社で働くジュリアは、父が倒れて入院しその時にはじめて会社が危機的状況に陥っていることを知ります。
大好きな父が大切にしていた会社を潰したくない思うジュリア。
そんな中、シク族の教徒であるカマルジット・シンと出会い時間を見つけては逢瀬を重ねるように。
しかし、会社を救うためにはジュリアに心を寄せていて会社にも出資をしてくれるであろう裕福なジーノと結婚するしかない、とマンマは言うのですが。
カナダで弁護士をしているサラはバツ2で小学校に通う娘とまだ幼い双子の3人の子の母親であり、職場ではパートナー弁護士の地位にのぼりつめようとしていましたが、病院で癌の告知を受けます。
医師のアドバイスに従わず、事務所にも知らせることなくこれまで通りに仕事をしようとしていたサラですが、ある日ついに倒れてしまいます。
そして彼女の座には後輩が…。
まとめ
変えることのできない運命、自分の力ではどうしようもない状況へと追い込まれた彼女たち。
そんな彼女たちは自分の境遇を認め受け入れた後、わき目もふらずに全力で決めた道を駆け出します。
状況に絶望して終わるのではなく、考え足掻き続けることで手を差し伸べてくれる人が現れたり、解決への道が示されたりするのです。
彼女たちの立ち向かう、戦い通づける姿に勇気と感動をもらえる物語です。
<こんな人におすすめ>
インド、イタリア、カナダで過酷な運命に見舞われた3人の女性の人生が交錯していく物語に興味がある
困難にめげずに立ち向かう女性を描いた話を読んでみたい
レティシア・コロンバニのファン


直接顔を合わせるわけじゃないけど。
彼女たちはつながっているんだと
感じさせてくれるなあ。

逃げずに立ち向かうことで
道が拓けていくものなのかも
しれないわね。
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