こちらは、人やモノを一晩中
見守る「見守り屋」をしている
バツイチアラサー女性を描いた
「ランチ酒」の第二弾よ。
毎回登場する料理と酒が
めちゃくちゃおいしそう
なんだよな。
そうね。実在する店というのも
ポイントかも。そして、主人公の
女性にも変化が訪れるのよ。
おっ 心の変化か?
それとも状況の変化か?
気になるな!!
『ランチ酒 おかわり日和 』 原田ひ香 (著) 祥伝社
あらすじ
バツイチ、アラサーである犬森祥子は、人やモノを一晩中見守る「見守屋」という仕事をしている。
唯一の楽しみは、仕事後のランチとお酒。
最近、夫のもとで暮らす娘と会えないのが悩み。
しかし、依頼人や見守る相手たちと関わるうちに、祥子の心も少しずつ変化していく。
年老いた母を病院に連れて行ってほしい。
夜勤の間、一人になってしまう中一の娘といっしょにいてほしい。
一見、普通の依頼であるようですが、年老いた母は外国で暮らす娘が「幸せなフリをしている」と思っているし、中一の娘は逆に祥子のことを見張っている様子で…。
ただ「見守る」祥子は自身も離婚し、娘と会えない痛みを抱えていることで、相手の「痛み」にも寄り添えるのかもしれません。
まとめ
痛みに耐えるようにじっと縮こんでいた祥子の心を、少しずつ開いていったのは、祥子が見守った人々と、ある一人の男性でした。
大きな痛みだからこそ癒えるのに時間がかかります。
それだけに再び動き出せる喜びも大きいのです。
美味いランチと酒が彼女の原動力なのですね。
<こんな人におすすめ>
傷ついた状態から少しずつ回復していく女性の話に興味がある
文章から湯気と香りが立つようなおいしいものを描いた話を読みたい
原田ひ香のファン
ここに登場する「さわやか」の
ハンバーグがどうしても食べたくて
飼い主は静岡まで食べにいったんだってよ。
すごい情熱ね。おいしい食べ物は
明日に目を向ける力をくれるのよね。
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