新潮文庫

イラストブックレビュー

王は何処に?戴国を守るため泰麒がたちあがる

『白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記』小野 不由美 (著)のイラストブックレビューです。驍宗が戴国の王に即位してから半年。騒乱を抑えるべく向かった先で王は消息を絶ち、泰麒も姿を消した。戴国の人々は王不在の中、寒さと貧しさに苦しんでいる。将軍李斎は、他国の王の力を借りて泰麒を連れ戻し、戴国へと戻る。王は果たして無事なのか。
イラストブックレビュー

信長という「光」の陰で生き、死んでいった者たちのドラマ

『信長嫌い』 天野 純希 (著) のイラストブックレビューです。<!-- wp:paragraph --> <p>目の前にあった天下を獲れなかった今川義元、戦の魅力にとりつかれた真柄直隆、ひたすら逃げ続けた六角承禎、将軍殺しの悪名とともに生きた三好義継、戦さを好まず何よりも茶を愛した佐久間信栄など、名将・織田信長に苦しめられた者たちが懸命に生きる姿を描いた群像劇。
イラストブックレビュー

心が引き裂かれるような痛みを伴う魂の叫び

『絶唱』 湊 かなえ (著)のイラストブックレビューです。双子の妹・毬絵が死んでから、姉の雪絵の人生もまた失われた。奪われた人生を取り戻すために向かったのは、ある島だった。誰にも言えない秘密や心の傷を抱えて四人がたどり着いた南洋の島。そこからまた彼女らの人生は動きはじめる。
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失恋しても「ええじゃないか」と笑い飛ばしたくなる物語

『太陽の塔』森見 登美彦 (著) のイラストブックレビューです。女性とは縁のない、地味な大学生活を送っていた私だが、三回生の時、ついに恋人ができた、毎日楽しく過ごしていたが、なんと、彼女水尾さんは私を振ったのだった…。
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サッパリとしているのに絶妙な熱さを持つ恋愛物語

『恋に焦がれて吉田の上京』 朝倉 かすみ (著) のイラストブックレビューです。札幌で両親と弟、そしてハムスターの枇杷介と暮らす23歳の吉田苑美は、はじめて恋をした。相手は40男のエノマタさん。東京へ行った彼を追いかけ、ストーカーまがいのことをして、ただひたすらに彼のことを知ろうとするのだが…。
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死は街の人々にやさしく寄り添う

『かたみ歌』 朱川 湊人 (著)のイラストブックレビューです。東京の下町・アカシア商店街。ここでは不思議なことが起こる。それぞれの時代で訪れる生と死、そして幸せ。7つの奇跡が感動の涙を呼ぶ物語。
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昭和的ナンセンスがさく裂!のショートショート集

『笑うな』 筒井 康隆 (著)のイラストブックレビューです 。タイム・マシンを発明して、直前に起こった出来事を眺めるというユニークな発送の「笑うな」。締め切りの迫る原稿に頭を悩ませる作家を描く「猫と真珠湾」など、キレ味鋭いブラックなショート・ショート34編。
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沈み込むような夜の闇に灯るやさしい灯り

『明るい夜に出かけて』 佐藤 多佳子 (著)のイラストブックレビューです。ある事件がきっかけで大学を休学し、家を出てアルバイトをしながら一人暮らしをすることになった富山。バイトリーダーの鹿沢、富山と同じくラジオ好きの女子高校生・佐古田、旧友の永川らと交流するうちに、周囲の世界が色彩を帯びていく。
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人間の世界になじめない彼らが行きついた場所

『地球星人』 村田 沙耶香 (著) のイラストブックレビューです 。小学生の頃、自分を魔法少女だと信じていた奈月。同じ年のいとこである由宇は、自分は宇宙人なのだという。大人になった奈月は恋愛や生殖を強制する社会になじめず、ネットで見つけた夫と性行為なしの結婚生活を送る。夫とともに、かつて由宇と過ごした田舎へ訪れるのだが。
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闇が広がるメタファーの世界から抜け出せるのか

『騎士団長殺し 第2部: 遷ろうメタファー編(下)』村上 春樹 (著)のイラストブックレビューです。「あたしを殺せばよろしい」騎士団長を殺すことで、穴は開かれ、私に試練が訪れる。姿を消した少女を見つけ出すために、その穴に入らなくてはならない。