こちらは『あきない世傳 金と銀』
シリーズ第十三弾。完結編ね。
おお〜!!とうとう完結編か。
九歳で奉公に出た幸が
大店のごりょんさんになって
江戸に出店して…。よくここまで
来たよなあ。感慨深い。
絹物を再び扱うようになって
これまでの客との棲み分けや
吉原での衣裳比べや思わぬ厄災など
今回も多くの困難が幸をと五鈴屋を襲うわ。
妹との確執もどうなるのか。
そして五鈴屋の今後は
どうなっていくのか。
気になるぜ!
『あきない世傳 金と銀(十三) 大海篇』
高田 郁 (著)ハルキ文庫
あらすじ
大坂は天満に本店を構える呉服商の五鈴屋が、江戸の田原町に出店して十五年が過った。
一度絶たれた呉服商いに復帰し、身分の高い客を抱えるようにもなったが、これまで気軽に木綿を求めに来ていた客に対して敷居が高くなってしまうのでは、と店主の幸は思い悩む。
吉原での衣裳競べ、新店開業、そして思わぬ厄災や裏切り。
いくつもの困難を乗り越え、幸は奉公人や商品に関わる作り手たちと手を取って、より大きく広い商いという大海へ漕ぎ出す。
商売を広げながらもこれまでの顧客を大切にする幸
多くが太夫に煌びやかな衣裳を身につけさせる吉原での衣裳競べ。
ただ一人、太夫ではなく芸者として生きていく歌扇のために、幸は彼女ならではの、その先の道が拓けていくような、そんな衣裳を、と頭をひねります。
また呉服商いが復帰し、身分の高い顧客がつくようになると、これまでの客が尻ごみしてしまい、店の敷居が高くなったと感じている様子。
そこで幸は店先売ではなく屋敷売専用の江戸支店の出店を決意。
客の棲み分けもでき、支店の売り上げも軌道に乗ってきたある日、支店の地域の名主から店の撤退を要求されてしまいます。
また、再び江戸の街が火災に遭い、太物仲間の二軒が全焼してしまう事態に。
こうした局面を幸はどう乗り越えていくのか。
まとめ
順調に礎を築いていっても、災禍や困難は避けては通れないもの。
五鈴屋という大きな船を漕ぐ幸は、一人ではなく多くの人とともに手を取り合って進んでいきます。
買う者が笑顔で、売る者も作る者もワクワクしながら、物とお金が回っていく。
そうして店を大きくしていった幸が、初心に帰る出来事に出会うラストに感涙する、シリーズ完結編です。
<こんな人におすすめ>
江戸で衣装や商いについて真剣に考え奮闘する女主人を描いた物語に興味がある
『あきない世傳 金と銀』シリーズのファン
高田 郁のファン
ああああああ
よかったな幸!そして五鈴屋!!
予想を裏切らない感動の
ラストだ〜〜。゚(゚இωஇ゚)゚。
『物を売る』ことと『物を買う』こと。
双方の幸せを追求し続ける幸いの姿に
胸が熱くなる、シリーズ最終巻ね。
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