新潮文庫

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『遠野物語』柳田国男 (著)

現在の岩手県遠野市周辺にあたる遠野郷。この地域に伝わる民間信仰や異聞怪談に魅せられた著者が現地を訪れ地元の住民が語る話をまとめあげていく。語り手と聞き手が溶け合っていく民族学の名著にして郷愁を呼び起こす、唯一の物語。
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『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈 (著)

中学二年生の成瀬あかりは、幼馴染の島崎みゆきに向かって宣言した。「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。閉店を間近に迎えた西武大津店に夏休みの間毎日通い、地元のローカル番組の中継に映り己の姿を残すのだと言う。破天荒でありながらもなぜかその姿から目がはなせない主人公、成瀬の活躍を描く。
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『あの子とQ』万城目 学 (著)

十七歳の誕生日まであと十日となった朝。弓子は自分である物体『Q』と遭遇する。吸血鬼一族の娘として生まれながらも一度も人間の血を吸ったことのない弓子。脱・吸血鬼化の儀式に参加資格があるかを監視するためにQはやってきたと言う。誕生日を迎えるその日まで弓子は人間の血を吸わずに過ごすことができるのか。
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『街とその不確かな壁(下巻)』村上春樹 (著)

勤めていた会社を辞め、町の小さな図書館の館長として働き始めた私は、前館長の子易さんに様々なことを問いかける。孤独や悲しみ、そして街や影の存在を。ある日、私の前に一人の少年があらわれる。彼は影を捨てて壁の内側にある街へ行きたいのだというが…。
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『街とその不確かな壁(上巻)』村上春樹 (著)

十七歳のぼくに、ひとつ年下のきみはその街のことを教えてくれた。夏の夕方、川べりに腰を下ろし「本当のわたしが生きて暮らしているのは、高い壁に囲まれたその街の中なの」と話すきみはある時突然に姿を消した。その街に入りたいと、どれほど強くぼくは望んだことだろう。そこで本当にきみに会いたいと。
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『檜垣澤家の炎上』永嶋 恵美 (著)

横濱の富豪一族の檜垣澤商店。当主である要吉の妾の娘・かな子は檜垣澤家へ引き取られることになった。政略結婚や軍との交渉などの陰謀が渦巻く屋敷の中で、かな子は一家の真実に迫っていく。
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 『血腐れ』矢樹純 (著)

弟とその二人の子どもたちと一緒にキャンプへとやってきた幸菜。何かに憑かれたように鉈を振るう伸彰の姿に普通ではないものを感じる幸菜だが…(「血腐れ」)。身近な者の死や災難の先に見えてくる真相鵜を描く六編のホラーミステリー。
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『コンビニ兄弟4:―テンダネス門司港こがね村店― 』町田 そのこ (著)

多くの困ったひとたちを助け、悪を倒すヒーローになりたかった二十四歳の秋吉舞人。夢は諦めたつもりでいるものの、日々の筋トレやランニングは辞められずにいる。そんな舞人に、高校時代の友人・高木から着ぐるみのアルバイトをしないかと持ちかけられた、それは高木がバイトをしているコンビ二、テンダネスのオリジナルキャラクターの着ぐるみで…。
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『チェレンコフの眠り』一條 次郎 (著)

ある暑い夏の日の午後、マフィアのボス、シベリアーリョ・へへへノヴィッチ・チェレンコフは警官隊の一斉射撃を全身に浴び死亡した。彼と一緒に暮らしていたペットのヒョウアザラシのヒョーは、独り残され空腹に耐えきれず、アザラシ専用のゴルウフカートに乗り、出たことのなかった荒廃した世界へ飛び出す。
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『こいごころ』畠中 恵 (著)

江戸の大店、長崎屋の若だんながいつものように熱を出して休んでいると妖狐の老々丸と笹丸がやってきて、妖の力が尽きかけている笹丸に力を貸してくれないか、と言う。名僧・寛朝の力を借りて協力しようとするものの、そこでは化け狸にまつわる別の事件が待っていて…。