新潮文庫

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『街とその不確かな壁(下巻)』村上春樹 (著)

勤めていた会社を辞め、町の小さな図書館の館長として働き始めた私は、前館長の子易さんに様々なことを問いかける。孤独や悲しみ、そして街や影の存在を。ある日、私の前に一人の少年があらわれる。彼は影を捨てて壁の内側にある街へ行きたいのだというが…。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『街とその不確かな壁(上巻)』村上春樹 (著)

十七歳のぼくに、ひとつ年下のきみはその街のことを教えてくれた。夏の夕方、川べりに腰を下ろし「本当のわたしが生きて暮らしているのは、高い壁に囲まれたその街の中なの」と話すきみはある時突然に姿を消した。その街に入りたいと、どれほど強くぼくは望んだことだろう。そこで本当にきみに会いたいと。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『檜垣澤家の炎上』永嶋 恵美 (著)

横濱の富豪一族の檜垣澤商店。当主である要吉の妾の娘・かな子は檜垣澤家へ引き取られることになった。政略結婚や軍との交渉などの陰謀が渦巻く屋敷の中で、かな子は一家の真実に迫っていく。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
 『血腐れ』矢樹純 (著)

弟とその二人の子どもたちと一緒にキャンプへとやってきた幸菜。何かに憑かれたように鉈を振るう伸彰の姿に普通ではないものを感じる幸菜だが…(「血腐れ」)。身近な者の死や災難の先に見えてくる真相鵜を描く六編のホラーミステリー。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『コンビニ兄弟4:―テンダネス門司港こがね村店― 』町田 そのこ (著)

多くの困ったひとたちを助け、悪を倒すヒーローになりたかった二十四歳の秋吉舞人。夢は諦めたつもりでいるものの、日々の筋トレやランニングは辞められずにいる。そんな舞人に、高校時代の友人・高木から着ぐるみのアルバイトをしないかと持ちかけられた、それは高木がバイトをしているコンビ二、テンダネスのオリジナルキャラクターの着ぐるみで…。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『チェレンコフの眠り』一條 次郎 (著)

ある暑い夏の日の午後、マフィアのボス、シベリアーリョ・へへへノヴィッチ・チェレンコフは警官隊の一斉射撃を全身に浴び死亡した。彼と一緒に暮らしていたペットのヒョウアザラシのヒョーは、独り残され空腹に耐えきれず、アザラシ専用のゴルウフカートに乗り、出たことのなかった荒廃した世界へ飛び出す。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『こいごころ』畠中 恵 (著)

江戸の大店、長崎屋の若だんながいつものように熱を出して休んでいると妖狐の老々丸と笹丸がやってきて、妖の力が尽きかけている笹丸に力を貸してくれないか、と言う。名僧・寛朝の力を借りて協力しようとするものの、そこでは化け狸にまつわる別の事件が待っていて…。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『百年の孤独』ガブリエル ・ガルシア=マルケス(著)

マコンドの村を開墾し村に訪れるジプシーから持ち込まれた新しいものに魅入られ夢中になるホセ・アルカディオ・ブエンディア。二人の間に生まれた鋭い目つきをした、もの静かで内気な子供のアウレリャノは成長し、多くの子供を持ち銃殺隊の前に立つ。ブエンディア一家の繁栄と衰退の百年を描く物語。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『私にふさわしいホテル』柚木 麻子 (著)

三年前、文学新人賞に応募し大賞を受賞した加代子は単行本も出せず泣かず飛ばずの日々を送る。それでも大物作家気分に浸りたくて、自ら山の上ホテルにカンヅメとなり気分を盛り上げようとしていたところに先輩の遠藤がやってきて、加代子の上の階で大御所作家が執筆中だと話し…。
イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『サキの忘れ物』津村 記久子 (著)

十八歳の千春は高校をやめた後、病院に併設された喫茶店でアルバイトをしている。夢中になれるものがない、と思っていた千春は、ある日客が忘れていった文庫本をふと手に持ってみる。これまでの人生で最後まで読めた本はなかった千春だが。表題「サキの忘れ物」ほか九篇を収めた短編集。